小学生向けのホタル講座
小学生向けのホタル講座を開きました。
日 時 2021.12.18 9:30~11:30
場 所 ららポート 研修室
テーマ 「私たちの身近に住むホタルと、自然環境について考える」
1 .はじめに
私たちは市民公益活動団体「ほたる」という名のボランティアグループです。
生駒の川にホタルの飛び交う水辺をつくり、市民に憩いの場を提供することを目指して、ホタル
の人工飼育に取組んでいます。
さて、今日は「私たちの身近に住むホタルと、自然環境について考えてみましょう。
明るい光を放って飛ぶホタルは、子どもたちにとても人気があります。
ホタルはトンボやチョウ、セミなどと同じように、私たちの直ぐ近くに住む昆虫です。
ホタルは草や木が茂る豊かな自然の中を流れる川で暮らしています。
参考 ホタルの住める条件
川岸は土でできている
川の中に草が生えている
流れが緩やかで、急な雨でも流されない地形である
木陰があって、夏の暑さを防げる地形である(水温が15℃〜20℃)
近くに、幼虫がマユを作れる柔らかい土がある
幼虫のエサであるカワニナやタニシが住んでいる
ホタルのお宿はこんな所
Q 皆さんはホタルを見たことがありますか。
どこで見ましたか。
・いつ見ましたか。
つかまえたことがありますか。
どんな感じでしたか。
何か匂いがしましたか。
ホタルの光は熱かったですか、熱くなかったですか。
ゲンジボタルのオスとメス
上の小さいほうがオス、下の大きいほうがメス
手のひらにのせたホタル
2 ゲンジホタルの一生
乱れ飛ぶホタルの群れ 飛び疲れて草に止まり一休みするホタル
10日から20日過ぎると、卵から小さな赤ちゃんが生まれます。(ふ化と云います)
卵からかえった赤ちゃんの幼虫はすぐ水の中に入ります。
あくる年の3月頃までの9か月ほどを水の中で暮らします。
その間に、着ている衣を5回から6回脱ぎ捨てて大きくなります。(脱皮と云います)
Q:ホタルは何を食べるのでしょうか。
ゲンジの幼虫はカワニナという生きた貝を食べます。水は飲みますが、ほかのものは食べません。
(肉食と云います)
カワニナを食うゲンジボタルの幼虫
あくる年の春、3月末から4月はじめの桜の咲くころに水の中から土手(岸)をはい登って、やわらかい土に穴を掘ってすまいをつくります。(「マユ室」といいます)
穴の中では、何も食べません、水も飲みません、じっとして2か月近く過ごします。
皆さんだったら我慢できないでしょうねえ、お腹がすいて。しかも狭いところで。
マユ室でサナギになり、5月末から6月初めに穴から出て夜空を飛びます。(羽化と云います。
皆さんが「ホタル」と呼んでいるのは、そのころ光を放って空を飛んでいるホタルのことです。
昔は生駒の川でも沢山のホタルが飛んでいましたが、今ではめっきり少なくなりました。
Q なぜでしょうか。
人が木を切り、山を削り、土をならして家を建てました。
川はコンクリートで囲いました。
住宅が増え、住む人も増えて、洗剤が台所から川に流れ出ました。
田んぼや畑には農薬がまかれ、川に流れ出ました。
人間がホタルの住む自然をどんどん壊したことが一番の原因です。
4 私たちにできること
私たちがホタルと一緒に住むことを共生といいます。
Q:ホタルとホタルと一緒に住めるようにするにはどうしたらいいので。
A :そう、川の水をきれいにすることです。
Q:川の水をきれいにするにはどうしたらいいでしょうか。
⑴ 台所から流れ出る水(生活排水といいます)を見直しましょう。
① 残さない
・食事は食べる分だけつくり、残さないようにしましょう。
② 流さない
・食べ残しや残りクズを流さないようにしましょう。
・ 流しには水きり袋をかぶせた三角コーナーを置き、調理くずや食べ残しは三角コーナーに取り、
流さないようにしましょう。
・三角コーナーの調理くずや食べ残しはゴミとして出しましょう。
④ アクリルタワシを使う
・水やお湯、アクリルタワシで洗いしましょう。
・油やひどい汚れなど、アクリルタワシでも駄目なときだけ洗剤を少な目に使いましょう。
⑵ 川へゴミを捨てないようにしましょう。
⑶ 川のゴミ拾いに参加しましょう。
今まで知らなかったいろんなものが見えてきます。
⑷ 友達やクラスメイトと一緒に考えてみましょう。
例えば
川の様子を観察したり
市役所へ行って話を聞いたリ
図書館へ行って図鑑を見たり
ネットで引いて見てみましょう
⑸ 気付いたことは実行しましょう。
ホタルのお話はこれでおしまい。
何か質問ありませんか。
最後まで熱心に聞いていただいてありがとうございました。